つかこうへいダブルス2003 幕末純情伝

昨日、観に行ってきました。渋谷の青山劇場。なんだか今年はよく青山劇場行っているなぁ。オケピ!にドントトラストオーバー30。それにつかこうへいダブルスの2本かぁ。まぁ芝居は小さい劇場に見るに限るわけで、青山劇場が好きな劇場かと言えば全然そうじゃないのですが見たいやつがでかいハコでやるんだからしかたないわな。THEATER/TOPSなんてもうかなり行っていない様な。好きな劇場なんだけどね。

渋谷はちょっと苦手♪な広末さんですが、なんだかんだで前回の四谷怪談も渋谷のシアターコクーンだったなぁ。もう都会の絵の具に染まってしまったのね。おじさん、かなしいわ。

基本的には広末涼子目当てというのが第一の動機ではあるのですが、その反面、自称演劇好きとしては今までふれたことのなかったつかこうへいというものに初めて触れることが出来るいい機会ということで、今回のこれは素晴らしい企画だと思っています。そして最近すっかりバラエティにも慣れてきてしまった役者筧利夫復権と。いや、まぁあれはあれでいいとは思いますが。

ほとんど予備知識無しで行ったので、広末と筧利夫以外のキャストとか全然知りませんでしたし(発表されてなかったよね?)、ストーリーも沖田総司は女だったということ以外は知らずに行きました。まぁつか演劇のスタンダードであるといえ、当時は演劇には興味なかったので、私の中では幕末純情伝といったら牧瀬里穂だなぁ。もちろん映画もみてませんが。

と言うわけで感想。おもしろかったー。ちょっとしたカルチャーショックだったなぁ。やっぱり全体的な印象としては一昔前の演劇と言う印象はうけましたけどね。歌あり踊りありギャグもテンション高くちょっと寒めみたいなところも含めて。まぁ私の観劇スタートがスマートな三谷幸喜ものだったりナンセンスなナイロン100℃ですからね。ナイロンの芝居とかはそういうものを壊すところから始まっているわけだし。そういう意味ではちょっと古い印象を最初は受けました。でも、古かろうが新しかろうが面白いもんは面白いわな。

とにかくテンションが高い。特に筧利夫のテンションの高さはスゲェなぁ。そりゃあのテンションでバラエティ出ればああなるよ。あとセリフの量がすごい。それをほとんど噛まない筧利夫がすごい。圧倒されるばかりでした。

広末。最初の登場シーンがあんまりかっこよすぎて鳥肌が立った。やっぱり見栄をきると決まるなぁ。華というかカリスマ性を感じましたよ。思い入れたっぷりにみすぎですかね。ちょっと殺陣はぎこちなかったというか頼りなかったけどね。まぁしゃあないか。終盤はもうテンションあがりすぎて演技がうまいとかうまくないとかそんなのはどうでもよくなっちゃってました。このテンションで最後まで続くのか心配だなぁなんて思ったんだけど、この幕末純情伝終わったら飛龍伝やるんだよなぁ。大変だなぁ。最後、カーテンコールの時に目があったなんて電波なことは言いませんよ。ま、実際合ったんだけどね。

あと、この脚本スゲェなぁ。荒唐無稽で(褒め言葉)。史実とか完全無視だし。まぁ沖田総司が実は女で土方歳三坂本竜馬で三角関係って時点ですごいんだけど、それにさらに勝海舟とか岡田以蔵までからめて、さらに朝廷まで絡めちゃうなんて。まぁ、細かなこと言えばつじつま合わないところなんていっぱいあるんだけど、そんなのどうでもいいもんな。あと、新撰組をまったくのダメ人間集団として書いていたのが新鮮だった。土方もそうだけど、近藤勇なんていいところホントになし。どっからどうみてもダメ人間でいやなやつ。

演出はこれは「北の国から」の杉田成道氏だったんだけど、舞台の演出ってのはどれくらいやったことある人なんだろうか。ちょっと馴染めない演出がいくつかあった。でもつかこうへい自体の演出が元からこうだった可能性もあるのかな。まぁよくわからんけど。BGMもいわゆるJ-POPが多かったのも気になった。最後のエレカシはよかったけど、あとは・・・

全体的にみると、ホント面白かったです。今年見た中でもトップクラスだなぁ。って、今年、何観に行ったんだっけか。全然覚えてないけど。円形劇場で見た「1989」は今年だよなぁ。飛龍伝も楽しみです。

年内の観劇予定
11/23 「ハルディンホテル」ナイロン100℃ 本多劇場
11/30 「HYPER DX寿姫」 拙者ムニエル スペースゼロ
12/5 「飛龍伝」 つかこうへいダブルス2003 青山劇場
12/17 「とまれない12人」 G2プロデュース スペースゼロ

うわぁなんか予定入れすぎ。どれも楽しみ。