姫が愛したダニ小僧

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Piper初の5人揃っての公演。そして主演はユースケ・サンタマリア、ヒロインは富田靖子ですってさ。豪華キャストです。しかし、今年は大王はハイスピードで飛ばしているなぁ。秋にはダブリンの再演もあるというのに。

お話。とある老人施設に訪れた若夫婦。そこで出会った老婦人が彼女らを見て、「船長」と「洗濯娘」と声をかける。自分は「すみれ姫」でその昔、ダニ小僧を探して旅をしていたと言う。「船長」はボケ老人のたわごとだと思って無視しようとするが、施設で虐待されているように見えた「洗濯娘」は「すみれ姫」を外に連れ出して旅に出る。最初は妄言に見えた「すみれ姫」の御伽噺だが、謎の剣士の出現により現実と昔話がリンクしていき・・・

まぁ、こんな感じの大王お得意の現実とファンタジーを交えたお話。現実世界の狂言回しとしてラサール石井が自殺志願者をやっていたけども、いつもの絵本シリーズでやってもいいよな、これ。

いつもの作品に比べて、中盤ダレることもありましたが、最後、無理やりにでも上手くまとめるのはさすがという感じ。ベタなストーリーなんだけどもちょっとウルっときました。伏線もいくらでもあったんだけどなぁ。

カーテンコールはユースケの音頭とりによりオールスタンディングのライブ状態。Piperはこれで締めるから満足度が高いんだよなぁ。前回のスプーキーハウスもそうだったけども、最後、出演者全員で唄歌って締めるから、凄くハッピーな気持ちになれる。カーテンコールだとユースケのいい加減で適当さとか凄くよかった。

あと、今回は客いじりが凄かったね。あれだけは選ばれなくてよかったと心から思った。

ユースケは舞台見るのは「ドント・トラスト・オーバー30」以来だけども、いい意味での適当さが舞台映えしますね。役柄は唯一の常識派でツッコミ役というおとなしめの役だったけども抑えた演技も悪くない。富田靖子はいくつなんだろうか。若いなぁ。

あとは大路恵美の飛び道具的役柄とかよかったけども、もうちょっと台詞にメリハリがあった方がよかったかなぁ。面白いこと言っているのに聞き取りづらくて凄くもったいなかった。

松村武は今回初めてみたけども、凄かったなぁ。いかにも舞台俳優という感じなんだけども、テンションの高さといい台詞の上手さといいもっといろいろな舞台で見たい感じでした。盟友である八嶋智人があれだけ売れているわけだけども、同じくらい売れてもいいとおもったなぁ。

Piperの5人の中では久しぶりに腹筋善之助のパワーマイムを満喫できたのがよかったです。見たのは5年ぶりとかそれ以上だよなぁ。変わってないなぁ、この人。

あとゴシップ好きな私は山内圭哉宛てに奥菜恵から花が届いてないか探しましたがありませんでした。当たり前か。Piper宛てとユースケ宛ての二つ送っていたかな。