その場しのぎの男たち 東京ヴォードビルショー

三谷幸喜脚本っつうことで観に行ってきました。いつも三谷脚本の時しか観に行かないのに毎回、告知はがきを送って頂いてヴォードビルはえらいねぇなんていつも思っています。経費削減したいこのご時世だというのに。まぁ、自社ビルも建てたらしいし儲かっているんだろうな。30周年記念公演だそうです。おめでとうございます。

芝居自体は11年前初演で9年前に再演。で、今回が再々演ということですな。かなり昔にNHKの演劇中継で観た記憶があるのですが全然覚えてませんでした。その頃はそれほど三谷幸喜に思いいれも無かった頃だしなぁ。

芝居自体は書き直しも結構あったんでしょうけど、やっぱり11年前の脚本ということで最近の三谷脚本とはちょっと違う印象で乗れない部分も多々ありました。とか言っても、ショーマストゴーオンも12人の優しい日本人もその頃の脚本だしなぁ。それは理由にならないか。

中盤以降のくのいちが出てきてドタバタとかは面白かった。基本的に私が三谷作品で好きなところは緻密なプロットだったり意外な伏線だったりなので、そういう意味ではやっぱりちょっと物足りなかったかも。

あと個人的には三谷幸喜はどっちかというと現代劇のほうが好きなんだけど、三谷自身は幕末から明治あたりが好きで、その頃の芝居が多いんだよねぇ。つうわけでNHK新撰組!もどうなるのか期待半分心配半分だったりするのですが。

ヴォードビルでやった三谷作品では「アパッチ砦の攻防」が一番好きだな。

来年の秋に「竜馬の妻とその夫と愛人」の再演で、再来年の秋が三谷幸喜新作書き下ろしだそうです。もう座付き作家だな。B作に何か握られているに違いない。