陽気なギャングが地球を回す / 伊坂幸太郎

去年の「このミス」で第6位の作品。ちなみに3位の「重力ピエロ」も伊坂幸太郎の作品でして、作家別得票数で言えば彼が1位ということなのですよ。

で、重力ピエロはちょっと前に読んだのでその勢いでもう一冊読んでおくべかということで手にとってみたのですが、個人的にはこっちの方が全然好きです。ってか面白かったなぁ。やられた!って感じ。

それぞれのキャラクター設定がすごく漫画的でキャラ立ちしているのがわかりやすくていいし、最後の二転三転はなんか演劇的なものを感じてしまったよ。そのくせいちいち無駄にウィットに富んだ会話ってのはやっぱり小説的でなんか全体的に見るとすごくまとまっているのがなんというか悔しいというかやっぱりやられた!としか言い様がないんだよなぁ。

とにかくクライマックスの畳み掛け方とちゃんと伏線を全部処理したところがよかったなぁ。そこでこう来るか!の連発で。

好きなキャラクターは演説の達人の郷野。あんなふうになりたいね。この4人のキャラでまた別の話も書いて欲しいなぁ。

つうわけでとても面白かったので、次は間髪いれずに「ラッシュライフ」も読みたい所存。