冷たい校舎の時は止まる / 辻村深月

ああ、オレはなんだかんだで講談社ノベルスが好きだなぁ。メフィスト賞が好きなんだなぁ。というわけで、最新のメフィスト賞受賞作は上中下巻の3冊刊行というなんか妙に力の入り具合。

ある雪の日にいつものとおりに学校にやってきた8人。しかし、休日でもないのに校舎には他には誰もいない。しかも、校舎に閉じ込められていることに気づく。彼らのクラスでは文化祭の最終日に自殺したクラスメートがいたのだが、誰も彼女の名前を思い出せない。8人写っているはずの写真に7人しか写っていないことから、8人のうちの一人がその自殺者であり、その自殺者により校舎に閉じ込められていると推理するが・・・

っていうお話。長く書きすぎですか。まぁ、面白かったです。設定勝ちかなぁ。でも、複線の貼り方とかミスリードとかも結構頑張っている印象を受けましたね。

ただ、主要登場人物が8人もいる上に、その他の登場人物も結構な数いたりするので、ちょっと人が多すぎて、しかも結構主要人物については深く掘り下げているので(賛否分かれるところだろうな)、全体的に冗長な印象は受けました。極端な話をいってしまうと中巻イラネ。って感じで。

ミステリというよりはホラーとかサスペンスの薄いのって感じですかね。まぁ、設定が真冬なので真夏に読むのはちょっと違和感あったりしますが。

結構面白かったので、次作にも期待していいかもね。