Φは壊れたね / 森博嗣

森博嗣の最新作にして新シリーズの第一作目は西之園萌絵らS&Mシリーズのキャラも登場だよ!な一冊。いやぁ、暗黒館読んだあとだとすらすら読めるなぁ。

まぁ、四季シリーズでは秋が一番よかった私としては、やっぱりこの路線が一番読みやすいなぁ。理屈のこね方も好きだし。

ただ話としてはもうひとつというか。一癖あるハウダニットって感じで、ワイダニットは置いてけぼりですよ。最低限、納得いける動機はほしかったというか。まぁ、作品だという時点で動機なんだろうけど、う〜ん。

タイトルの「Φは壊れたね」もよく分からないまま終わり。何なんでしょうねぇ。Φといえば空集合なんだけども、よくわからんなぁ。Φといえば製図記号では直径を表すのですよ。要するに円だ。だから事件に関係する4人の関係性が昔は円、要するにバランスが取れていたのだけども、何らかの歪みでそのバランスが崩れてしまったと。それを生産するための作品だから「Φは壊れたね」ということなんじゃないでしょうか。戯言ですな。

海月及介が主人公になるんだろうか?なんか彼のキャラクターにイマイチなじめないなぁ。よくしゃべるキャラの方が好きなんだな、俺は。というわけで次リーズ以降は加部谷に期待。