蛍 / 麻耶雄嵩

螢

昨年のこのミス11位くらい。麻耶雄嵩は読むの初めて。「夏と冬の奏鳴曲(ソナタ)」ってタイトルは妙に気になっていた(冬ソナだから)んだけど、読んでないです。いつか読むかも。

なんで初めて読んでみたかというと、このミスの書評を見て興味を持ったから。ありきたりな館物−山奥の館に学生サークルが訪れてそこで殺人事件が・・・−っぽくもあり、叙述ものっぽくもあり、また意外な展開もありそうだったので。

ちょっと読みづらいところもありましたが、最後はまんまとだまされました。ってか、あのエピローグ読んで呆然としてしまった。あんなオチありかよ。ダンカンの映画「生きない」とか思い出したなぁ。

ただあんまり推理の論理展開とかは好みじゃないなぁ。無理やりな消去法って感じで。まぁ、そこも大学生の推理の青臭さなのかもしれないけども、狙ってやったのかどうかはなんとも。

まぁ、叙述トリック自体もそれほど上手いとは思えなかったけどね。あからさまに一人の登場人物が出てこなさ過ぎるし。もう一つのあれはわかんなかったけどね。2回読み返してみたら確かにそれっぽい記述はあったけど。まぁ、新しいタイプの叙述トリックなのかもしれないけどね。まぁ嫌いじゃなかったです。

全体的にはまぁまぁかなぁ。基本的に私の評価の基準は人に薦められるかどうかなのですが、まぁ積極的に薦めたいとは思わないレベルかな。はい。