約三十の嘘
やっと観れた。やっとというほどは苦労してないけど。渋谷まで観に行ったのに立ち見だけよといわれて負け犬気分で帰ってきたのですよ。仕方ないので横浜の109シネマズに観に行ったらガラガラでした。日本映画はこうでなくっちゃ!
なんといってもこの映画、出演者が豪華。
ですよ。どうよ、この面子。隙がなくね?まぁ、伴杏里のところがちょっと落ちるかもしれないけども、あとは凄いよ。個々でも主役を取れる面子ですよ。このメンバーで犯罪者集団というところからも日本版オーシャンズ11って感じじゃないですか?その映画見たことないからよく知らないけど。オーシャンズ12の宣伝見るとそんな感じっぽいし。全然違いますか。そうですか。
あ、あと昨日知ったんですが、オーシャンズ11ってフランク・シナトラの映画のリメイクだったんだね。まぁ、知ったところでどうにもなりませんが。
あとこの映画、脚本が関西の劇団MONOの土田英生なんだよね。彼の芝居は観たことないけど結構評価されているのはあちらこちらで見かけるし、やっぱり芝居的な映画って惹かれてしまうのだよねぇ。この前のクリスマス・クリスマスもそうだけど。その割にはこの映画、キャストで演劇系って八嶋しかいないけどね。
夜行列車トワイライトエキスプレスに乗り込む6人組。彼らは詐欺師集団。北海道で約7千万の金をせしめて帰る途中、電車の中からその7千万が消えうせた。いったい誰が?犯人と金はまだ電車の中にあるのは間違いないが・・・
というお話。全体的に雰囲気のいい映画だったなぁ、全編を彩るクレイジーケンバンドの楽曲もまた秀逸で。電車内という密室劇でありまた会話劇でもあるってのが演劇好き的にはまたツボで。
ただ、思っていたより詐欺師同士の騙しあいだったりミステリ要素ってのはなかったね。案外すぐに犯人わかっちゃうし。どんでん返しもないし。むしろ、仲間の物語って感じですね。ドライになりきれないところがやっぱり2流の詐欺師集団でもあるし、また親しみやすいところなのかもしれない。最後までドライだったのは一人だけですよ。
まぁ、男性陣4人が心ゆれまくるのに対して、女性二人は最後まで揺るがなかったよね。それが明暗分かれたところでもあるんだけども。どっちが明でどっちが暗なのかはさておき。
恋愛部分は要らないかなぁとも思ったんだけど、やっぱり映画オリジナルのストーリーみたいね。こういうのがないとやっぱり映画としては成り立たないのかなぁ。それはちょっと残念な事実だったり。
役者ではやっぱり椎名桔平かなぁ。硬軟の使い分けとかお見事。初めて上手いな戸か思った。
中谷美紀は相変わらずおキレイだけどさすがにちょっとかげりも見えてきたなぁ。やっぱり時代は仲間由紀恵なのか。
妻夫木聡も負の意味での若さを上手く演じていたかなぁと。アル中の設定はちょっとご都合主義かなとも思うけどさ。
八嶋は良くも悪くもいつもどおり。もう彼はしょうがないか。嫌いじゃないけどね。違う部分も見たいね。