ニコラスマクファーソン

う〜ん、やっぱり後藤ひろひとはこういった後に残らないバカ芝居書かせると絶妙だなぁ。「ガマ王子VSザリガニ魔人」とか「ダブリンの鐘つきカビ人間」みたいな感動路線も上手いし、そういうところが評価を受けているのはわかるんだけども、これとか「スプーキーハウス」「シャッフル」みたいなドタバタ路線もいいなぁ。

芝居自体は再演で初演は何年前?もう7年も前か、青山円形劇場で上演。あのこじんまりとしたいい雰囲気の劇場から、今回の紀伊国屋サザンシアターというちょっと大き目の劇場に移しての上演でしたけども、まぁ影響はそんなになかったかなぁ。前の方で見たってのもありますが。

日本と国交が成立しようとしている某国の大使ニコラス・マクファーソンを暗殺しようとする殺し屋と、それを阻止しようとする警察側との攻防を描いたお話。でもまぁ結局は……みたいな。

初演は面白かった印象はあるけども、ストーリーの細部とかは覚えていなかったので、後半の意外な展開にはちょっとビックリしてしまったり。まぁ、いいことだよな、それって。

初演と同じキャストは殺し屋側の川下大洋と警察側の三上市朗で、これはまぁまさにアテガキって感じでぴったり。小須田康人演じる警官は初演の石丸謙二郎の印象が強すぎかなぁ。小須田康人自体、あんまり見たことないので幅がよくわかんないのですが。みのすけ演じる殺し屋は初演は板尾創路だったのですが、あんまり板尾の印象は残っていないんだよなあ。みのすけの演技はまぁナイロンでのそれとほぼ同じで馴染んだものだったな。違和感はなし。

メインキャストはこの4人なのですが、それより脇の平田敦子六角慎司が美味しいどこどりでずるいよって感じでした。いやぁ、平田敦子はずるいよ。ルックスがまずどう考えても面白いもの。で、役柄があれじゃずるすぎだよ。まぁ、彼女はいつもずるいけども。六角慎司も久しぶりに見たけども面白くてよかったな。元ジョビジョバ勢では役者としては彼が一番可能性を持っていると思うんで頑張って欲しいね。もっと舞台で見たい俳優だな。